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毎月分配金のワナ

2011.01.29 Sat

以前、話がそれてしまった毎月分配型投信のアンケート結果のことを。

日興AM投信ご意見番↓
アンケート結果「投資信託の分配金に関する意識」

このアンケート結果で一番気になったのは、

「分配金が高ければ高いほど、運用がうまくいっている」

と回答した方が、43%もいたこと。(非常に賛成7%、ある程度賛成36%)

実は、毎月分配型投信の購入経験のあるマネパパの妻も、

同じように考えていた様子。


確かに、

プロに運用を任せているのだから、その運用の成果分が分配金として投資家に戻ってくる、

と考えるのが普通なのかも。


では、実際どうなのか?

毎月分配型投信の全てかどうかはわからないが、

おそらくほとんどの毎月分配型投信は、

運用成果で得た範囲内で、毎月分配しているわけではない、のでは。


では、なぜ毎月同じ金額の分配金を出すことが出来るのか?

運用成果はもちろん毎月バラバラ。

運用成果を上げるのも難しいのに、その成果を毎月一定にすることはいくらプロとはいえ困難なはず。

過去にものすごく運用成果が良い時期があってそれを蓄えていれば、そこから分配することも可能かもしれない。

でも、設定して間もない毎月分配型投信が高分配をしているのを見ると、

決して過去の運用成果の蓄積分から配当しているとも言い難い。


そうすると、毎月一定額を分配するためには、運用会社が身銭を切って投資家のために・・・そんなはずはない。

もちろん、それは投資家が拠出している資金から出ていることは明らか。

つまり、毎月安定した分配金をもらうために自分の投じた資金を取り崩すこととなる。

資産形成を目的に購入した人には皮肉な結果となる。


マネパパ自身、このような仕組みが悪いとは思っていない。

資産を形成する目的ではなく、今まで蓄えてきた資産を毎月安定的に取り崩す目的の人にはこういう仕組みもアリかもしれない。

問題なのは、このようなことがあまり説明されずに、誤解を与えたまま売れ続けているという事実。

そして、分配金だけに目を向け買い続けているという事実。


少し冷静に考えれば、「高い分配金を安定的に出すファンド=運用成績が良いファンド」ではないことに気付くはずなのだが。


ちなみに今回のアンケート結果によると、

毎月分配型の投資信託を購入した理由で一番多かったのは、

「投資の成果を実感したかったから」39%。


あえて最後に、意地悪な質問をします。

あなたが毎月受け取っている分配金は、投資の成果によるものですか?


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